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おとなりの研究者
茨城大学
理学部 理学科地球環境科学コース
教授

同志社大学
理工学部環境システム学科
博士後期課程教授

神戸大学
内海域環境教育研究センター
教授

島根大学
大学院総合理工学研究科 地球資源環境学領域 地球資源環境学領域 
教授

独立行政法人産業技術総合研究所
地質情報研究部門 地球変動史研究グループ

file 01:ファーブルは、観察の積み重ねによって世界を見た

地球の歴史を紐解くとき、その基礎となる尺度が必要だ。その基礎となる時間の尺度を決めているのが、ユネスコ(UNESCO)の機関である国際地質科学連合(IUGS)だ。地質時代の境界が地球上で最も観察・研究しやすい1カ所を国際標準模式地(国際標準模式層断面および地点)と認定する。

これまで、更新世の前期・中期境界は模式地が決まっていなかったが、菅沼さんらの研究フィールドである千葉県の養老川上流の市原市田淵付近の地層である「千葉セクション」が、国際模式地の候補となっている。来年1月にも、国際地質科学連合に申請を行う予定で、認定されれば、「チバニアン(千葉時代)」という地質年代が生まれると同時に、日本で初めての国際標準模式地となる。

楽しみではあるが、状況は簡単ではない。この時代の特徴が読み取れる地層は千葉県のほかにイタリアに2カ所あり、それぞれ候補地となっている。「競争相手」というわけである。模式地となるためには1.連続的に地層が堆積していること 2.地磁気逆転の痕跡があること 3.環境変動の指標があること 4.便利なこと などの要件がある。それぞれの候補地がどの程度要件を満たしているのかの判断は難しく、また申請までの間に新たな知見が出てくる可能性もあり、今後の研究成果と動向を見守りたい。