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おとなりの研究者
法政大学
理工学部創生科学科
教授

旧所属 西南学院大学 文学部 外国語学科

法政大学
グローバル教養学部グローバル教養学科
教授

立命館大学
経済学部経済学科
教授

file 02:アイルランド語使用地域が抱える葛藤

ゲールタハトには、手つかずの美しい自然とアイルランド語があり、観光地としても人気が高い。そこに行けば、自らのアイデンティティであるアイルランド語に出会えるという、他の地域の人たちの期待は小さくない。しかし、ゲールタハトにはその地域特有の悩みがあることも事実。ある小学校の全児童66名のうち、半数の子ども達がアイルランド語を母語としていないのが現状だというのである。他の地域と同様、ゲールタハトにおいても人口の流出入は激しい。結婚などで、両親の言語が異なる家庭が生まれ、両親が2人ともアイルランド語を話す家庭は年々少なくなっている。子ども達にとっても、テレビや学校以外の場所では英語で生活する機会は増えるばかり。外部の人からは「あそこに行けばアイルランド語で話すのは当然」のこととされているが、その「当然」を保つことは容易なことではない。

ゲールタハトの地域では、学校の授業はすべてアイルランド語で行われる。教員は、アイルランド語の教育や言葉の継承について強い責任感を持っており、粘り強くアイルランド語で語りかける。アイルランド語を守るための努力がある一方、英語といういちばんわかる言語で学習することができない子ども達がいるという現実もある。