file 01:コーヒーが冷めない距離で。

東北大学 原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)は、日本に6つしかない世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)のひとつで、開始から5年目を折り返し、2012年の4月から後半5年の研究期間が始まったところです。WPIの課題のひとつに研究組織のリフォームがありますが、日本の大学システムは、たとえば今でも学部ごとに編成されていて、明治以来ほとんど変わっていないんですね。ふつうの研究科や研究所とは違って特別なところにいるのだから「変わり得るチャンス!」と捉えています。ここへ来た当初はまず「挨拶をすること」といった、そんなところから始めました。次世代を担う人たちの力を最大限引きだすにはどうしたらいいか、僕にとってもチャレンジングですね。

また、このような学際研究を進めていくなかでは、外国の研究者も多く、セミナーや会議などのコミュニケーションは全部英語で行っています。毎週金曜日には、ティータイムに交流したり、シニアの人がレクチャーしたりしますが、これもすべて英語。学生をはじめいろいろな分野の若い研究者向けで、全員がわかるように話して、どんな質問も受け付けることになっています。また、このほか日々の研究を集大成する国際会議を年1回開催しています。