学術コミュニティとそれが生みだす学術情報には、古くはプラトンのアカデミアにさかのぼる長い歴史があります。1799年に設立された英国王立科学研究所(the Royal Institution)のように、非常に高い学術的知見を持っている限られたメンバーが、新しいメンバーを迎えていく自立したコミュニティなどは、その代表的なものと言えるでしょう。現在の大学でも新しく教授を迎えようという時には、いわば英国王立科学研究所と同じ方法で、研究者の業績に関する情報を閲覧して会議を行いますね。また今日に伝わる論文のピアレビュー(査読)という伝統も、このようなコミュニティから生まれたものです。