つながるコンテンツ

智のフィールドを拓く トビタつための星 可能性を照らす道 未来を探るひきだし 明日へとつなぐ鍵 変化をひらくドア 研究の壁をこえたとき Moyapedia
おとなりの研究者
和歌山大学
システム工学部 デザイン情報学科 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
助教授,准教授

立命館大学
総合心理学部総合心理学科
教授

中央大学
理工学部
教授

椙山女学園大学
教育学部
教授

東海大学
理学部 情報数理学科 情報分野
講師

file 02:視覚トリックの世界

だまし絵というのは、たとえばエッシャーの版画にもある無限階段のように、絵には描けるけれども、実際にはつくれそうもないというものですね。不可能立体とも呼ばれています。けれども、それを立体にするトリックというのが、実は昔からいくつか知られていて、有名な手法が2つあります。ひとつはつながっているように見えるところに不連続な構造をつくるというもの。もうひとつは平面に見えるところを曲面でつくるというものです。トリックアートとも呼ばれて、このような手法は美術家がつくる公園のモニュメントなどにも使われています。

そもそも絵画彫刻などの視覚芸術は、いかに新しい視覚効果を出すか、人間の見るという性質をうまく利用するかという工夫でもあるわけで、錯覚というものと密接に結びついています。さらに錯覚という視覚効果をより積極的に打ち出しているアーティストが何人もいて、オランダのエッシャーもそうですし、日本では福田繁雄氏、安野光雅氏などの作品があります。

ところで私の場合には、平面にみえるところは平面のまま、つながって見えるところはつながったままで立体としてできるかどうかを調べたいので、トリックは考えないで、絵から立体ができるかどうかを方程式を使って探します。その方程式が解を持つとき、見えたままの立体がつくれるわけです。

世界に目を移すと、今でも錯覚作品の「新種」がどんどん見つかっています。というのも、錯覚そのものが、目の機能を正面から研究するための実験材料という意味を持っていますから、ビジョンサイエンスの分野で新しい錯覚現象の発掘を奨励しているんですね。奨励のひとつのかたちが、コンテストです。錯覚コンテストと呼ばれるものが日本にも、世界にもあって、なかなか活況を呈しています。