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おとなりの研究者
京都府立医科大学
准教授

名古屋市立大学
大学院薬学研究科 薬化学分野 大学院薬学研究科
教授

長浜バイオ大学
バイオサイエンス学部 バイオサイエンス学科 遺伝子生命科学コース
教授

名古屋市立大学
薬学研究科 精密有機反応学分野
教授

東京薬科大学
生命科学部 細胞情報科学研究室
教授

file 03:臨床医と研究医

大学では医学部1年生の講義も受け持っていて、まあ、化学に興味を持てと言っても、興味がない学生にはなかなか難しいので、まず君たちが考えなければいけないのは、病気で苦しんでいる患者さんのことである、と。その人達を救いたいという気持ちがあれば、自然と興味が出てくるだろう、と話しています。

ところで日本の医学部で、今一番問題ではないかと思っているのが、研究医が少ないということなんです。日本人のノーベル賞受賞者がたくさんいるなかで、医学部出身者はゼロ。大学へ進学する時は医学部は偏差値が高いので、医学部には頭がいい人がいるはずなのに、ノーベル賞をとっていないんですね。なぜなのか?─みんな研究者にならずに、臨床医になっているからだと思うんです。研究医になるのは5%未満ではないでしょうか。

そこで講義の時に、将来君たちは2年間の研修医期間の後、そのまま臨床医になるのか、それとも研究医になるのかという選択を迫られる、という話をしています。臨床医というのは、目の前の患者さんを治す人ですね。これは誰が見ても重要な仕事です。これに興味がある人は臨床医として頑張ってもらいたい。一方研究医というのは、薬や治療法がなくて困っているような患者さんに将来治療法を与えてあげるような、これも重要な仕事です。研修医の時に実際に患者さんと接したことのある人が研究をやるというのは、他の学部にはないメリットであって、非常に意味があることだと思う。研究医になると、臨床医とは違って、目の前の患者さんだけでなく何百万人、何千万人という患者さんを結果的に救うことができるかもしれない。これも臨床医と同じくらい重要な仕事だと思うんです。そういう興味を持って研究医になる人が出てくることを、期待しています。