私は地球の内部の核、マントルの研究をしているのですが、それ以前は実は太陽の研究をしていました。また対象が移っただけでなく、将来的には研究の方法についても、数値シミュレーションだけでなく観測データ解析などにもチャレンジしたいと思っています。
ところで大学生の時は、私は物理学科に所属しており、中でも惑星科学を含む天文学全般に興味がありました。そんな自分を振り返って、この分野を目指す学生たちに勧めたい本を紹介したいと思います。
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松井 孝典 (著), 高橋 栄一 (著), 阿部 豊 (著), 田近 英一 (著), 柳川 弘志 (著)
岩波書店 1996年4月 ISBN-13: 978-4000107211 |
地球惑星科学についていろんな角度から採り上げられた、定番と言えるシリーズです。
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岡村 定矩 (編さん)
日本評論社 2007年1月 ISBN-13: 978-4535607217 |
日本天文学会の創立100周年記念事業で出版された、こちらも定評のあるシリーズ本です。17巻まであり、大学院生ならば興味がある巻から読み進めてみてはいかがでしょうか。
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ロジャー ペンローズ (著), Roger Penrose (原著), 林 一 (翻訳)
みすず書房 2013年6月 ISBN-13: 978-4532318970 |
もう一つは、教科書ではなく読み物として印象に残っている本を採り上げました。著者のロジャー・ペンローズは有名なイギリスの宇宙物理学者で、数学、物理学、宇宙論、コンピュータ等についていろいろと語っています。物理学の学問としての奥行きを感じさせるような本であり、地球科学に直接関係はないのですが、物理が好きな人だったら楽しめるし、勉強の意欲をかき立てるような本だと思います。