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おとなりの研究者
公益財団法人アジア成長研究所
研究部
副所長・主席研究員

近畿大学
経済学部 総合経済政策学科
教授

独立行政法人労働政策研究・研修機構
労働政策研究所
副所長

茨城キリスト教大学
生活科学部 食物健康科学科
教授

大阪市立大学
大学院経済学研究科 現代経済専攻(地域・グローバル経済研究分野) 経済学研究科
教授

file 03:認知症1000万人時代に、激変する経済のしくみ。

駒村さんがいま取り組んでいるもうひとつの課題は、「加齢と経済構造」である。これまでは人生80年の時代で、65歳で引退し15年間年金を受け取るモデルが採用されている。ところが寿命はさらに延び、人生90年の時代に入りつつある。80歳を越えると判断能力の低下など経済行動の判断能力が落ちる期間が生まれる。「認知症の発症リスクに関わる生活習慣病が改善されなければ、2040年頃には800~1000万人が認知症になる。そうした社会をどう乗り越えるのか」というのが駒村さんの予測である。

これまでは、みなが一定の認知機能を持っていることを前提として経済取引や社会のルールを決めてきた。しかし、今後、いちばんお金を所持している高齢者層のかなりの人数の判断力が落ちたとき、社会はどうなるのだろうか。今後、人生90年社会を前に、認知機能が低下する人が増えてくる。多くの人が人生の終わり近くで認知機能が落ちる状態を経験するかもしれないということを想定し、社会経済モデルを考える必要がある。人間の認知能力の変化で起きている問題に対して、医学、老年学などと協働して経済学がどのように関与できるのか、どのような社会制度が求められるのかの研究を進めている。