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おとなりの研究者
岡山大学大学院
環境生命科学研究科 動物応用微生物学分野
教授

東京工業大学
生命理工学院
准教授

東京工業大学
生命理工学院
教授

国立遺伝学研究所
情報研究系

国立研究開発法人海洋研究開発機構
上席研究員

file 01:異分野をつなぐコーディネーターの役割

私は、もともと腸内細菌の研究に関心が高かったわけではありません。というより、それまではヒトゲノムの研究に専念していましたし臨床にもなじみがなかったので、関心を持つという領域にはいませんでした。

ところが、2003年にヒトゲノム解析が完了して次の研究テーマを探していたとき、ある人からお声がけをいただいたのです。「おもしろい人に合わせるから、ちょっと来てみないかね?」と。

ヒトゲノム計画の発案者でもある和田昭允あきよし先生です。どんな集まりなのだろうと出かけてみると、そこに集まっていたのは、腸内細菌の研究者、免疫を扱う研究者、そしてゲノムの私。普通なら出会うことはあまりない顔ぶれです。いったいこのメンバーでなにをするのだろうと思いました。すると和田先生は、「腸内細菌の研究をゲノムの技術で進めたらおもしろいと思わないかね?」と。

なるほど、と思いました。膨大な数の腸内細菌を調べるのはとてもたいへんなことだけれども、広範囲の研究を把握し、研究者を引き合わせて、新しい考え方で研究を進めようと考えておられる。和田先生は、ヒトゲノム解読の発想を1980年代始めから提唱していたほど先見の明がある方で、「高い視点と広い視野を持つ」が信条です。このように本当に幅広い知識の中から、新しい発想をし、研究をコーディネートされたのです。

私も、この研究ならこれまでの大きなテーマである「ヒトとは何か」という問に迫れるのではないかと思いました。研究における出会い、和田先生のような優れたコーディネーターの存在が、サイエンスの研究には非常に大切だと思います。